個人山行記「八ヶ岳連峰 赤岳と阿弥陀岳」2017.8.8-10

2009年66歳以来、9年連続74歳の夏の特別山行『八ヶ岳連峰の主峰・最高峰:赤岳2899mと阿弥陀岳2805m』

~「右膝の軟骨炎症」を克服して、1971年28歳に初登頂以来46年振りと初の登頂とを実現~

 

日程:2017年8月8火曜-10木曜、夜行高速Busと赤岳天望荘に一泊

 

概要:

「赤岳」は南八ヶ岳の代表、堂々とした山容は名実ともに主峰に相応しい。

諏訪側の夕陽に燃える西壁は正に赤岳の名の通り。

二つの峰、北峰に「赤岳頂上山荘」がへばり付き、南峰は「赤嶽神社」が祀られ一等三角点も。

交通利便・安さで「夜行高速バス」利用。

茅野市美濃戸口を起点に「比較的初心者でも楽しめる、横岳・赤岳の西壁を観ながら歩く「行者小屋」までの

トレッキングコ-スが導入部で、そこからは一気に稜線に出る厳しい急登の「地蔵尾根」を経て「赤岳天望荘」泊まり、

「標高33位・赤岳と62位・阿弥陀岳」を極めるコ-ス。

 

行程・Course:

8/8火曜、西船橋駅東西線改札口集合22時-竹橋・毎日新聞社前から23時始発・夜行高速Bus【あるぺん号・S102A01】

8/9水曜、4:20美濃戸口BT・1502m、出発4:54-柳川南沢-行者小屋-地蔵尾根-地蔵の頭-10:35【赤岳天望荘】2772m

歩行(含む休憩)5時間40分。

8/10木曜、天望荘前6:10出発-6:50日本百名山:赤岳2899m-7:56中岳-中岳のコル-8:40阿弥陀岳2805m-中岳のコル-

行事小屋-柳川北沢-11:01赤岳鉱泉-13:11美濃戸口・八ヶ岳山荘。歩行(含む休憩)7時間。

日帰り入浴/Lunch。美濃戸口BT・15:25始発【あるぺん号・S102B01】で帰路に-途中渋滞、19:25新宿駅西口・到着。

 

8/8火曜、竹橋・毎日新聞社前から始発・夜行高速バス「毎日あるぺん号」は、ほぼ満席で定刻通り23時に出発。

首都高速道から中央道へ。

 

8/9水曜、3:30夜中に揺れが激しいので目覚めると一般道R20を走っていた。

茅野市美濃戸口BTに4:20到着、「八ヶ岳山荘1500m」玄関先が目の前。日の出前の東の空に満月、曇り空に星も観られた。Stretch体操の後4:54出発。遠く林の中から「鶯」、時折り、車が追抜く音以外は静寂な雑木林、小砂利の林道を進む。

5:40 「やまのこ村」到着、軽い朝食休憩。ここまで車が入れる駐車場には宿泊客や朝着いた数10台が。

「柳川分岐」で谷を歩き森の中が楽しめる右側「南沢」へ。樹林帯の中を進んで最初の橋を渡る。

台風5号の影響?水嵩が増えて浅い水の中を何度も渡る。

ル-トを探し渡り返しながら右岸の急坂を登ると正面に「横岳2829m」が。

「行者小屋」まで後30分の辺りから、干し上がった石ころだらけの河原に出る。

晴れて気温も上昇、河原に「モヤが陽炎」の様に揺れて見える。

急に視界も開け、蛇行する柳川の最短ル-トを探しながら進むと「阿弥陀岳2805m」が右横に覆いかぶさるようになり、

「赤岳2899m」も姿を現す。間もなく「硫黄」の匂い「行者小屋」が近い。

 

8:40「行者小屋2340m」到着。ここまで標高差+840m/3時間46分。

無料で飲める冷たい雪解け水を味わい二度目の朝食休憩。夏休みに入ったので「子連れ家族」も多く賑わっている。

9:10小屋裏から「今日最大の難所・地蔵尾根」目指して出発。

足元が不安定な石ころ、いきなり急な登りの樹林帯が約2600m付近まで続く。

ダケカンバの林を抜け、間もなく鉄製の階段が現れ、「ヘの字の階段」そして「核心部の鎖場」をトラバ-ス(山腹横切り)するとザレ(砂礫)の尾根筋に出る。「サングラスをかけたお地蔵様」を拝み、上り切ると「もう一体のお地蔵様」が迎えてくれる「地蔵の頭」に10:26到着。

稜線左は「横岳」、右の「赤岳」方向へ約5分、今夜宿泊の「赤岳天望荘2772m」10:35到着。

 

ここまでの頑張りは「呼吸よりも脚・腰・尻の筋肉」が「ヘロヘロ状態」で限界!

「赤岳登頂」は明日に延期、早々に小屋Check-Inn。

今日一日の標高差+1270m/5時間40分。濡れた衣服を交換、Stretch体操。待望の乾杯・生Beerの美味しさは格別だ!

夜行バスの睡眠不足を取り戻すため夕食まで「昼寝の仮眠」を。この事が翌日の行動に更なる頑張りに繋がった。

ビュッフェ形式の夕食、豚汁が特に美味しく季節の炊き込みご飯、タラの芽の天ぷらや缶詰フル-ツも。

遅い21時の消灯まで談話室で「麦焼酎のお湯割り」で若い人達や同年輩者と交流、談笑。

 

8/10木曜、4:40目覚め。思ったより朝晩は寒くなかった! 朝食前の「日ノ出」を見に表へ。

「阿弥陀岳」の左上には未だ「満月の月」が、遠く「富士山」が雲海の上に顔を出し「赤岳・阿弥陀岳・蓼科山」も観る事が出来た。「朝の内は晴れ、その後、下り坂で曇る」予報。

5:00 朝食は「厚焼き玉子、ウインナー、肉団子、海苔、オレンジなど」6:10 小屋を出発。

快晴だ!歩いて直ぐに岩稜の急斜面になり、途中、鎖を頼りに「四つん這いに近い三点確保」で高度を稼ぐ。

陽が射して「北ア・穂高連峰、槍ケ岳、乗鞍岳、白馬連峰、越後の山々」も観る事が出来た。

山頂は「二峰:北峰と南峰」から成り、北峰に「赤岳頂上山荘」がへばり付くように建ち、南峰には「赤嶽神社の祠」が祀られ「一等三角点」が在る。

 

6:50「赤岳2899m頂上」46年振りに2回目の登頂。祠に参拝し三角点に触れる。360度の景色を堪能し下山開始。

「文三郎尾根分岐」まで降りる。急な階段を過ぎ、右に急な岩場を鎖伝いに下りて行くと広い尾根道に出て「文三郎尾根分岐」に。そのまま直進「中岳」の登りに。「中岳」から「中岳のコル(鞍部)」にジグザグのザレ場を下る途中で「荷物をコルに置き」身軽な格好で「阿弥陀岳」を登る人達を見て「コルからの下山予定を変え、計画通り阿弥陀岳登頂」目指す事に。最後の力?を振り絞り、鉄の梯子、玉葱状構造の岩稜を「四つん這い」状態で確実に登り、遂に8:40「阿弥陀岳2805m」初登頂。頂上は思ったより広く周囲の山を一望できる。

 

慎重に下山開始。曇り空に替わり9:21「中岳のコル」~「行者小屋」への下山道に。

「文三郎尾根」からの分岐を過ぎ10:15「行者小屋」到着、水分補給休憩。

これから登って来る人や登る人で昨日より混んでいる。小屋出発を40分早めたので時間に余裕有り、計画変更して「柳川・北沢」ル-トを進む。

10:20出発、「中山乗越し」経由で11:01「赤岳鉱泉2220m」到着。

ここからは柳川の開けた渓谷沿いに「沢・せせらぎ音」が心地良い。渡り返して樹林帯に出る。

左右に巻きながら、ひたすら林道を降りる。ここでも、これから登る人々が多く擦れ違う。下りは皆無。

 

12:30やっと「美濃戸口山荘」前に到着。13:11計画終点「八つが岳山荘」に無事到着、計画より49分早い。

今日の山行:標高差・約-1399m/7時間1分。

直ぐに「日帰り入浴」。汗を洗い流し42度の熱い湯にサッと入る。8月例会中の皆さんへ「無事下山を報告」。

湯上り後は、先ず「無事下山の乾杯・生Beer」。次いで「名物・釜戸焼きピザと信州盛り蕎麦」の昼食で空腹を満たした! 

 

15:25定刻通り「新宿行き高速バス」出発、80%の乗客で途中乗車無し。

帰路の中央道上りは「夕方の自然渋滞」発生したが、運転手の機転で最初は「釈迦堂PA」と「石川PA」でトイレ休憩と順調にほゞ時間通りに新宿駅西口に。処が、新宿に不慣れな運転手で同じ場所を2回も迷い、挙句の果てに「誰か案内を!?」。

何とか駐車出来たのが予定より25分遅れ。

更に不運が続く。今度はJR新宿駅で座れた途端、乗客同士の揉め事発生で15分遅れで出発。

船橋駅で京成乗換え京成津田沼駅経由、無事に帰宅21:21。                     以上。文責:笹川満